衆院選公示 格差なくす分配政策、感染対策に各党注力 31日投開票

2021衆院選

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 第49回衆議院選挙が19日、公示された。衆院選は約4年ぶりで安倍、菅、岸田の3内閣にわたる自公政権の評価が問われる。冬の「第6波」を見据えた新型コロナウイルス対応や、格差是正のための分配のあり方を含む経済政策などが大きな争点だ。期日前投票は20日から始まり、31日に投票、即日開票される。

 与党の自民、公明両党が過半数を確保し連立政権を維持できるか、それとも立憲民主党を中心に共闘を進める野党が勢力を伸ばし、政権交代を実現できるかが焦点となる。

 今回の衆院選は、解散から投開票日まで17日間という戦後最短の「短期決戦」だ。安倍政権以降の経済政策やコロナ禍で拡大した格差を是正するとして、与野党ともに分配政策を重視し、具体的な内容に注目が集まる。ジェンダー平等など多様性も大きな論点だ。自民以外の主要政党は、選択的夫婦別姓を導入するための法案やLGBT理解増進法案の早期国会提出に賛成している。

 支持率が低迷していた菅義偉前首相から政権を引き継ぎ、半月で公示を迎えた岸田文雄首相は、福島市で第一声に臨んだ。経済の立て直し策として、生活困窮者に対する給付金の実現などを訴えた。「成長の果実」を分配し、それを消費することでさらなる経済成長を促す「成長と分配の好循環」を唱えた。自民の公約では、防衛費の対国内総生産(GDP)比「2%以上も念頭」や、早期の憲法改正実現も掲げる。

 連立を組む公明の山口那津男代表は、分配政策として、0歳から高校3年生まで1人一律10万円相当の給付を行う「未来応援給付」を掲げた。

 野党の立憲、共産、国民民主、れいわ新選組社民の各党などは、289ある小選挙区のうち217選挙区で候補者を一本化し、与党との対決構図に持ち込んだ。

 立憲の枝野幸男代表は松江市内での第一声で、「分配なくして成長なし」と強調した。安倍政権以降の経済政策で、一部の大企業や富裕層が恩恵を受ける一方で、労働者の実質賃金は低下したと指摘し、大企業や富裕層に応分の負担を求めていく考えを示した。立憲はコロナ対応の時限的措置として、消費税率5%への減税措置も公約に掲げる。

 共産の志位和夫委員長は、東京都のJR新宿駅前で第一声に立った。森友・加計学園や「桜を見る会」の問題などを念頭に、安倍・菅政権からの「負の遺産」に向き合おうとしない岸田政権を批判した。

 野党共闘から距離を置く日本維新の会松井一郎代表(大阪市長)は、分配のための財源確保策として、税金の無駄遣いにメスを入れることなど「改革」の必要性を訴えた。

 今回の衆院選は定数465(小選挙区289、比例区176)で争われる。小選挙区比例区の候補者は計1051人。自公合わせて389人、共闘する野党5党が433人を擁立した。首相は勝敗ラインを「与党で過半数(233議席)を確保」としている。

 男女の候補者数をできる限り均等にするよう政党などに求める法律の施行後初の衆院選となったが、女性候補の割合は前回と同水準の17・7%にとどまった。

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