「政治とカネ」広島3区 候補者「信頼取り戻す」「金権政治と決別」

2021衆院選

大久保貴裕 三宅梨紗子
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 2019年参院選の買収事件で一審有罪となり控訴した河井克行元法相の地元・広島3区では、有権者の政治不信はいまも根強い。候補者たちがアピールしたのは「政治とカネ」への姿勢だった。

 「政治の信頼を取り戻す」。公明前職の斉藤鉄夫氏(69)は、広島市安佐南区での街頭演説でこう繰り返した。強調したのは自民、公明両党が結んだ連立政権合意だ。買収事件に端を発し、与党候補が敗北した4月の参院再選挙を踏まえ、当選無効となった国会議員に歳費を返還させる法改正の実現を盛り込んだと説明。「有権者の素朴な疑問に答えることから一歩を踏み出したい」

 対する立憲新顔のライアン真由美氏(58)は、広島選出の岸田文雄首相の説明責任に照準を合わせ、批判を強める。自民党本部が河井夫妻側に提供した1億5千万円の再調査について、首相に就いた途端、消極姿勢に転じたためだ。第一声では「クリーンな政治は普通のことだが、現政権は説明すると言わない」と集まった支持者に呼びかけ、こう力を込めた。「必ず金権政治を終わらせる」

 公示4日前に急きょ立候補を表明した維新新顔の瀬木寛親氏(57)は第一声で、「立候補を決意した(理由の)一つは金権政治との決別だ」と語った。重点項目の一つとして、既存の選挙制度の改革を掲げ、演説では企業や団体などの支援を受けていないとも強調。買収事件について「非常に憤りを覚えた。金権政治を打破するクリーンな政治は日本維新の会にしかできない」と訴えた。

 広島3区には、無所属新顔の大山宏氏(73)、「NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で」新顔の矢島秀平氏(29)、無所属新顔の玉田憲勲氏(64)も立候補している。(大久保貴裕、三宅梨紗子)

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