東芝、国内投資家「説得作戦」の失敗 野村AMなどの賛同得られず

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小出大貴
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 東芝が6月に開いた株主総会で、国内の大手機関投資家7社のうち4社が取締役会議長だった永山治氏の再任に反対していたことがわかった。海外投資家だけでなく、経営陣が支持を期待していた国内投資家からも「ノー」を突きつけられていた。

 総会で最大の争点になったのは会社提案の取締役人事だ。中でも大きな権限を持つ永山氏が、信任を得られるかが注目されていた。

 昨夏に開いた東芝の総会をめぐっては、経営陣と対立してきた筆頭株主の海外投資ファンド「エフィッシモ・キャピタル・マネージメント」が独自の取締役の人事案を提案したが否決された。だが、その後、当時の経営陣が経済産業省と一体となって一部の株主に会社に有利な投票をするよう不当な圧力をかけていた疑いが、弁護士による外部調査で発覚。今夏の総会の直前に公表された調査報告書は、昨夏の総会の運営は「公正ではなかった」とし、社内調査でこうした動きを知りながら問題視しなかった監査委員会も「機能不全」と指摘した。

 東芝への不信感が急速に高まる中、経営陣は総会にはかる取締役の候補から監査委員長だった太田順司氏ら2人の監査委員を外した。報告書で実動部隊として、経産省や株主との交渉を担ったとされた副社長と常務の退任も決めた。一方、永山氏は監査委員長を選んだ指名委員長でもあったが「この混乱を収拾することが私の責務だ」と続投を表明。公認会計士の小林伸行氏も監査委では唯一、候補に残した。

 この決断に東芝の株の約半数を持つ海外機関投資家らが反発。議決権行使を株主に助言する米大手2社も2氏への「反対」を推奨し、永山氏と小林氏への反対表明が総会前から相次ぐ事態となった。そのため、東芝は株を3割持つ国内の機関投資家を重視した。東芝関係者は総会前、「比較的説得の余地がある国内の機関投資家から理解を集め、総会を乗り切るのが作戦だ」と希望をかけた。

 だが、総会後に間を置いて公…

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