ハイチで米国人宣教師ら17人誘拐 身代金1人100万ドル要求

岡田玄
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 カリブの島国ハイチで米国人宣教師ら17人が犯罪組織に誘拐され、身代金1700万ドル(約19億円)が要求される事件が起きた。米メディアが19日、相次いで報じた。ハイチでは大統領暗殺や震災で社会の混乱が続く。犯罪組織が支配する地域もあり、誘拐事件が頻繁に起きている。

 報道によると、誘拐されたのは子ども5人を含む、米国人16人とカナダ人1人の計17人で、宣教師らキリスト教系の援助団体の関係者。首都ポルトープランス郊外の孤児院を16日に訪れた際、誘拐された。「400マウォゾ」という犯罪組織が、1人あたり100万ドルの身代金を援助団体に要求してきたという。

 ハイチでは7月、現職の大統領が自宅で暗殺された。政治混乱が続く中、各地でギャングなどの犯罪組織の勢力が急伸。外国人の誘拐による身代金は、犯罪組織の資金源になっていると言われる。

 ブリンケン米国務長官は19日、訪問先のエクアドルで記者会見し、「この状況を解決するためにできる限りのことをする」と述べた。米政府は現地にチームを派遣してハイチ警察当局と連携しているほか、連邦捜査局(FBI)も対応に当たっているという。またブリンケン氏は「この事件は治安状況という大きな問題も示している」と語り、現地の政情を安定させる重要性も訴えた。(岡田玄)