恒大集団 傘下企業の株式売却できず

北京=西山明宏
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 経営危機にある中国不動産大手の中国恒大集団は20日、傘下で不動産管理会社の恒大物業集団の株式を売却することができなかったと発表した。香港の不動産会社に売却する交渉を進めてきたが、条件面で折り合わず交渉を打ち切ったという。

 発表によると、香港不動産大手・合生創展集団の傘下企業との間で、恒大物業の発行済み株式の50・1%分を200億香港ドル(約3千億円)で売却する話し合いをしていたという。だが、条件が折り合わず、13日に交渉を終了した。香港株式市場では、売却を巡って当局の認可が必要などの理由から、今月4日から恒大物業の株式は売買停止となっていた。

 資産の現金化を急ぐ恒大は9月29日、傘下の地方銀行の株式を国有企業に売って資金調達すると発表。今回の株式売却も「目前の流動性問題を緩和する措置の一つ」として交渉を進めてきたが、交渉が成立しなかったことで資金繰りがいっそう厳しくなる。

 恒大は9月23、29日、10月11日にあった米ドル建ての社債の利払いを実行できず、債務不履行(デフォルト)の可能性が強まっている。20日の発表では「期限が来た債務の履行ができず、債権者と借り入れの継続ができなければ、先行きに重大かつ不利な影響をもたらす」とした。恒大の負債総額は6月末時点で1兆9665億元(約35兆円)あり、経営危機を乗り切るには資産売却の模索が引き続き必要となりそうだ。(北京=西山明宏)