難しいけど、楽しい「禰豆子」 声優は天職 鬼頭明里さん

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西本ゆか
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 鬼が暗躍する不穏な時代設定と先の見えにくい現代の不安が響き合ったか、吾峠呼世晴さんの漫画「鬼滅の刃」の人気が続きます。様々な過去を背負って鬼を滅する「鬼殺隊」に加わる登場人物の中でも、異色なのが主人公竈門炭治郎(かまど・たんじろう)の妹、竈門禰豆子(ねずこ)。人食い鬼に母や弟妹を惨殺され、自身も鬼に変えられてなお兄と共に鬼と闘う、竹で口をふさがれた少女です。「強いけど、かわいくてけなげで、つい守ってあげたくなる皆の妹的存在」と、2019年からアニメ版で禰豆子の声を演じ続ける鬼頭明里さん(27)。大好きな禰豆子について、声優としての今までとこれからについて。あふれる思いをうかがいました。

写真・図版
鬼頭明里さん=東京都中央区、井手さゆり撮影

台本になくても

 ――禰豆子を演じる上で、どんな点に難しさを感じますか

 鬼の禰豆子は人語をしゃべらず、竹で口をふさがれているから、言葉にならない声だけで感情を伝える。他の役では、やることのない芝居です。戦闘シーンなどでは映像を見て、「ここに禰豆子の声が必要」と思えば、台本に指示がなくても入れています。他の役柄でもあることですが、中でも禰豆子は、割と自由度が高いんです。

 ただ、アクションの時に人語をしゃべれないのが、実はすごく難しくて。通常は蹴りの場面だけでも「えい」「やあ」「とうっ」といくつもレパートリーを作れますが、禰豆子は「むー」だけで違いを出さなきゃならない。何も考えずに演じていたら、同じような声ばかり出ちゃうんです。

 とはいえ、頭の中で「むー」…

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