問診票の「既婚・未婚欄」は何のため? 実は医師も「悩んでいます」

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宮谷由枝
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 産婦人科などを受診する際に記入する問診票に、既婚か未婚かを問う欄があることに戸惑いの声があがっている。医師が患者の婚姻関係を知ることは、どんな意味を持つのか。

 神奈川県に住む女性(43)は昨年、検査のために訪れた婦人科で、既婚か未婚かを問う問診票の項目を前に手が止まった。

 1年ほど前に離婚したばかり。未婚は「結婚の経験がない」ことを意味する言葉で、どちらを選べばいいかわからなかった。

 「離婚の場合はどう記入すればいいのか」。近くにいたスタッフに確認すると、「未婚」にチェックを入れるよう指示を受けたが、一連のやりとりに不快な気持ちになったという。

 「離婚のチェックボックスが用意されていないことにも腹が立ったが、そもそも既婚か未婚かを尋ねることが失礼だと思う」

 ドイツから来日して約20年になる、コラムニストのサンドラ・ヘフェリンさん(45)も産婦人科の問診票に違和感を持った一人だ。

 「ドイツでも事前の問診票はあるが、『最後の生理はいつだったか』を聞かれるくらいのシンプルなもの。既婚や未婚などの婚姻関係を尋ねるものは見たことがない」

 ドイツでは、出産を希望するかなど、診察や治療に必要なことは、医師との会話の中で聞かれるという。「事前に記入することで、『既婚=子どもを望む、未婚=望まない』などと、勝手に判断されないだろうかという不安を感じた。婚姻関係に関わらず、患者の希望に寄り添って最善の治療を行うのが医師の仕事ではないでしょうか」

既婚・未婚を問う問診票、もやもやしたことはありませんか? ご意見や経験談をぜひお寄せください。msta@asahi.comメールするにメールか、ツイッター(@asahi_hugsta)のダイレクトメッセージへ。いただいた内容は、記事で紹介させていただくことがあります。

 厚生労働省によると、問診票の様式は定められていない。婚姻関係を尋ねる問診票が、どの程度使われているかも不明だ。

 では、医師たちはなぜこの質問を続けているのか。

 大学病院など複数の病院で勤…

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