電池切れは一大事…運用どう担保? 逃亡防止にGPS導入、課題は

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伊藤和也
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 保釈された被告らの逃亡を防止するため、法制審議会が21日に答申した方策の柱の一つが、全地球測位システム(GPS)端末の装着だ。ただ、運用方法の概要は示されたものの、端末の構造や機能には不明な点が多い。どんなものになりそうなのか、担当者の話や海外の先行例から探った。

 答申などによると、裁判所は海外逃亡の防止に必要と認めるときは被告にGPS端末の装着を命令でき、あわせて空港や港湾施設の周辺などを「所在禁止区域」に指定。被告が区域に立ち入った場合や、義務に反し端末を外したり壊したりしたことを端末が検知すれば、警察官などが必要に応じて身柄を拘束する。いずれの場合にも1年以下の懲役の罰則も設ける。

 こうした違反行為を検知した場合には裁判所にすぐ通知する機能や、壊さずに取り外すのが難しい構造が端末に必要だとも明記された。ただ、詳しい仕様については決まっておらず、今後、運用を担う裁判所を中心に検討することになるという。

シャワーOK、湯船は…

 軽さや薄さといった端末の形状について、法務省幹部は「あんまり重いと体に負担だし、目立つものではプライバシーに支障が出てしまう」と話しており、検討にあたって重要な要素になるとみられる。

 充電など端末の管理を義務づけられている被告にとって、電池切れは保釈を取り消される恐れのある一大事だ。「丸1日ももたない充電池では使い勝手が悪い。充電時にコンセントの前から何時間も動けないというのも不便だろう」と同幹部はみており、容量や急速充電も検討の対象になりそうだ。

 日常生活に目を向ければ、水や熱、衝撃への耐性も求められる。「シャワー程度ならOKとするのか、熱いお湯につかれるようにもするのか」と同幹部。「機能ごとにどこまで性能を求めるのか、予算との兼ね合いも含めて考える必要がある」と話す。

 参考になりそうなのが、先行してGPS制度を導入している諸外国の例だ。

■韓国はスマートウォッチ風…

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