番組準備の質問、視聴者からと偽る テレ朝「ワイドスクランブル」

弓長理佳
[PR]

 テレビ朝日は21日、情報番組「大下容子ワイド!スクランブル」で不適切な演出があったと発表した。月~木曜に放送する「視聴者からの質問にお答えするコーナー」で今年3月以降、番組側が用意した質問を、放送当日に視聴者から寄せられた質問のように偽って紹介していたという。

 同社広報部によると、質問を用意していたのは同番組の制作を委託している子会社のテレビ朝日映像所属の40代男性チーフディレクター。放送の準備のため、過去に視聴者から寄せられた質問や意見を踏まえて想定質問案を作っていたが、その想定質問を実際の放送で使っていた。

 コーナーは昨年3月末に始まり、想定質問を使うようになったのは今年3月からで、計117件あったという。どの質問が想定質問だったかについて、テレ朝広報部は「回答を控える」としている。

 先週末に番組スタッフからの指摘で発覚し、コーナーは18日から放送を休止。チーフディレクターは約2年前から同番組を担当しており、調査に「時間に追われる中で、視聴者が聞きたいこととニュアンスが同じであれば、自分が事前に用意した想定質問を使っても問題ないと思っていた」などと話しているという。

 21日の番組内で、大下容子アナウンサーが「番組を信頼してご覧いただいている皆さまに、大変申し訳ない思いでいっぱいです。二度とこのようなことが起きないように再発防止を徹底いたします」と謝罪した。同社は関係者を処分するとしている。

 同社の番組では2019年に夕方の報道・情報番組「スーパーJチャンネル」で、ディレクターの知人を初対面を装って取り上げる「仕込み」があり、放送倫理・番組向上機構BPO)が放送倫理違反と認定している。(弓長理佳)