中国、ネットも報道統制 アプリで使用可のメディア指定 独立系除外
北京=林望
中国政府のネット管理部門が、ニュースアプリなどで使用できる記事の「公認提供元」を列挙したホワイトリストを公表した。リストに載っていないメディアの記事を使うと罰せられる。独立性の高い記事で知られるメディアが外れるなど、ネット空間でのメディア規制が強まっている。
20日に公表されたリストは、新華社通信、人民日報など大手国営メディアのほか、地方レベルの党・政府系メディア、政府機関のホームページなど1358のサイトや機関を列挙した。「お墨付き」を得たメディア・機関は5年前の4倍近くに増えたが、独自の報道で知られる「財新網」や「経済観察網」などの独立系メディアは外された。
中国では政権の声を代弁するのが報道機関の役割との考えから、メディアは「党ののどと舌」とも言われてきた。近年はニュースをスマホで読む人が圧倒的になり、数多くのニュースアプリやニュースサイトが競合している。国家インターネット情報弁公室が5年ぶりにリストを見直したのは、ネット上でもメディアに「党ののどと舌」としての役割を徹底させる狙いだ。
同弁公室報道官は、リストの…