日常的に虐待、「おかしい」と言えぬ雰囲気か バス死亡事故の保育園

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神野勇人、西田慎介
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 男児が送迎バスに閉じ込められて死亡した保育園で、複数の職員による複数の園児への虐待行為が明らかになった。バスの事故をきっかけにした特別監査を通じて判明したが、なぜこれまで見過ごされてきたのか。保育園ならではの事情を理由に挙げる声もある。

 福岡県中間市は21日、中間市の双葉保育園で、職員らが複数の園児らの頭をたたくなど日常的な虐待があったと認定し、改善勧告を出した。職員らが2019年以降、園児らに対し、日常的にげんこつでたたいていたほか、「好かん」「ばか」などの暴言もあった。園児の全身をバスタオルで巻いた状態にしてトイレに長時間放置したり、バス事故後も園児の足をつかんで逆さに持ち上げたりしていたという。

 バス事故に関する特別監査で実施した保護者へのアンケートで、園児への不適切な指導を指摘する回答があり、職員らへの聞き取り調査で認定した。

 県によると、保育園に対しては年1回、県や市が監査に入っていた。しかし、虐待事案の相談は、特別監査が実施されるまで寄せられておらず、通常の監査では把握されていなかった。

 県の担当者は「年1回の監査は日誌など書類の確認や園長への聞き取りで、不適切な保育については上がってきづらいのが現状」と説明する。

 虐待が見過ごされてきた理由について、県の担当者は「保護者は、子どもがお世話になっている面もあり、非常に言いにくい。職員間にも声を上げにくい雰囲気があったのが要因だと思う」と話した。

 県は今後、市町村と連携して、保護者らが匿名で行政に通報できる仕組み作りを進めるという。

 双葉保育園がある中間市にも…

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