若宮丸漂流民に魅せられた人 30日にオンラインで語り合う

石橋英昭
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 江戸時代に宮城・石巻から船出して遭難し、ロシアに漂着した千石船・若宮丸。世界一周をして帰国を果たした乗組員らの数奇な運命にひかれる世界の人たちが30日、オンラインで語り合う催しを開く。

 在野で研究を続けてきた「石巻若宮丸漂流民の会」が、発足20年を記念して企画した。石巻市千石町の「かほくホール」がパブリック会場になる。

 嵐に襲われた若宮丸は、北太平洋のアラスカ半島からカムチャツカ半島の間にあるアリューシャン列島に漂着。シベリアに渡り、様々な苦難を経た後、ロシア皇帝に謁見(えっけん)し、津太夫ら4人の男が帆船に乗せられて1804年、11年ぶりに長崎に戻った。世界一周をした最初の日本人とされる。

 催しでは、ブラジルの寄港地フロリアノポリスで彼らのことを調べるパウロ・B・ダ・ローザさん、ロシア・サンクトペテルブルクの博物館学芸員アレクサンドル・シニツィンさん、アラスカ在住の河内牧栄さんらがオンライン会議システム「Zoom」で参加。歴史学者の平川新さんが講演し、彼らの見聞録『環海異聞』の絵図を見ながら足跡をたどる。

 なぜ、若宮丸漂流民にひきつけられるのか。

 会の事務局長で作家の大島幹雄さんは「乗組員は16人おり、ロシアに残った者もいる。それぞれが運命を受けとめ、歴史の片隅で日本とロシアの交流に尽くしたのです」と話す。

 「オンラインで結ぶ若宮丸漂流民世界一周の旅」は30日午後1時から、無料。オンライン申し込みはメールで大野さん(waka1793@gmail.comメールする)、パブリック会場参加の申し込みは本間さん(090・9536・2354)へ。いずれも25日締め切り。30日~11月3日は同会場で展示もある。石橋英昭