衆院選候補の主張・経歴、視覚障害者が「聞ける」サイト ヤフー開設

2021衆院選

平井恵美
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 ヤフーは、衆院選(31日投開票)の候補者情報を、視覚障害者らが文字情報の音声読み上げソフトを使って「聞ける」ようにした特設サイトを25日に開いた。各地の選挙管理委員会がネット上で公開している選挙公報は、PDF形式のため読み上げソフトが使えない場合も多いことから、内容をテキスト化してソフトが使えるページを作った。

 特設サイトの名前は「Yahoo!JAPAN 聞こえる選挙」。主張や経歴などを記した候補者857人(比例を除く)の選挙公報の内容を、読み上げソフトに対応した文字情報にして順次掲載する。投開票翌日の11月1日以降は、得票数や当落の結果も順次掲載する。

 国政選挙の選挙公報は、各都道府県の選管が発行して各世帯に配るなどしている。ネット公開は国政選挙では2012年の衆院選から始まったが、文字情報がないPDFファイルで掲載され、読み上げソフトが使えないケースも多い。文字情報を付けるかは候補者の任意で、ヤフーが19年の参院選で調べたところ、選挙区の候補者の5割強の公報はソフトが使えなかった。

 各選管は視覚障害者に配慮して点字版や音声版の選挙公報を提供しているが、日本視覚障害者ICTネットワーク代表で全盲の中根雅文さんは「その存在を知らない人もいるし、点字は(生まれつきではなく病気などで視力を失った)中途視覚障害者には難しく、情報格差がある。ネット上で候補者の文字情報が提供されれば、点字や音声読み上げなど、個々のニーズに合った方法で情報を入手することができる」と意義を指摘する。

 ヤフーは17年の東京都議選で取り組みを始め、今回で4回目となる。特設ページには、視覚障害者の情報環境への理解を深めてもらおうと、実際にソフトで画面を読み上げたときの音声例も載せている。企画担当の安田健志さんは「情報取得の選択肢を広げたい。ゆくゆくは、ネット上の選挙公報に文字情報を付けることが制度化され、『聞こえる選挙』が必要ない社会を目指したい」と話している。

 「Yahoo!JAPAN 聞こえる選挙」のURLは、(https://kikoeru.yahoo.co.jp/別ウインドウで開きます)。(平井恵美)

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