ショパンコンクール4位、小林さんの恩師「ただ者じゃないと思った」

太田原奈都乃
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 世界最高峰のショパン国際ピアノコンクールで、山口県宇部市出身の小林愛実(あいみ)さん(26)が4位に入賞した。小学5年生の時に東京に引っ越すまで同市の万倉で育った。当時を知る人から喜びの声があがった。

 「愛実ちゃんとうとうやったね」。小林さんが通った宇部市立万倉小の元校長・松原夏樹さん(68)は目を輝かせた。週末は東京のピアノ教室に通うため、金曜夜に宇部空港を発ち、日曜夜に自宅に戻る生活だった。「宿題する時間ないね」と心配したが担任教諭は「一度も忘れたことはないんです」。松原さんが直接尋ねると、小林さんは「家に帰ってからやってる」と一言。深夜まで勉強することもあったといい、松原さんは「普段は友達とキャッキャと遊び回っている子。ピアノをやるから学校は手抜きするということが一切なかった。努力を努力と思わずできる子だったんだろう」と振り返る。

 小学生の頃からフランスやロシアなど海外を飛び回り、コンサートで演奏した。「どんなことを考えながら弾いているの?」と聞くと、小学生だった小林さんは答えた。「作曲家の気持ちになりきって弾いてる」。松原さんは「ただ者じゃないと思ったが、こんなに素晴らしいピアニストになるとは」と驚く。

 今回の演奏はテレビで見たが「ドキドキして目をそらしてしまった。期待と心配が交じって、保護者のような気持ちがちょっとあって……」。ショパンコンクールは世界的なピアニストへの登竜門とされる。小林さんの活躍を、松原さんは心から願う。「これからもっともっと伸びていくんだろう。いつかまた愛実ちゃんの生の演奏を聴きたい」

 宇部市の篠崎圭二市長は21日、コメントを発表し「未来を担う子どもたちに大きな夢と感動を与える素晴らしい快挙。郷土の誇りです」。村岡嗣政知事も「本県出身者として初の快挙。世界的なピアニストとして、一層ご活躍されることを期待しております」とコメントを出した。(太田原奈都乃)