「絵を描くように縫う」ミシンの伝道師は1000種のステッチを操る

有料会員記事

今泉奏
[PR]

凄腕しごとにん

ブラザー工業 エデュケーター 岡部顕子さん

1976年、岐阜市生まれ。96年にブラザー工業に入り、営業部でミシンの販促活動をサポート。2011年から「エデュケーター」として、国内外でミシンの使い方を伝えている。その技術に裏打ちされた仕事の神髄に迫ります。

 複雑な幾何学模様や、花びらが折り重なるバラ。手に取って刺繡(ししゅう)の正確さに驚く人が大勢いる。すべて家庭用ミシンでつくったと伝えると、もっと驚かれる。

 ミシンの使い方を広く伝えるブラザー工業の「エデュケーター」の先導役だ。国内のほか、台湾やメキシコなど10の国・地域で約180回の教室を開き、約2千人にミシンの魅力や可能性を伝えてきた。

 教材として考案した作品は約100点。初心者でも扱えるミシンで、初心者ではまねできないような作品も生み出してきた。1千種類以上のステッチ(縫い方)を駆使する技術に魅せられて、ミシンを始める人が後を絶たない。「布を自動で送らずに縫うフリーモーション・ステッチが好き。絵を描くように縫えるんです」

 短大で学んだ英語を生かそうと海外販売網を持つブラザーに入社し、ミシン工場の管理業務などを10年以上、担当した。

 転機は10年前に配置換えを打診されたこと。小学生のころから趣味で続けていたミシンに関わることを希望し、エデュケーターの道を選んだ。

不安の新米時代、同僚の声励みに

 服飾の専門学校に通った経験…

この記事は有料会員記事です。残り819文字有料会員になると続きをお読みいただけます。