震える足に「やめてくれ」オリックス宮城大弥、最後のバトンつないだ

佐藤祐生
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 (21日、プロ野球 オリックス・バファローズ3―2埼玉西武ライオンズ)

 オリックスの本拠地京セラドーム大阪での最終戦を託されたのは、宮城大弥(ひろや)。試合のなかったロッテに大きな重圧を与える1勝をもたらした。

 「頑張って試合を作りたい」。登板前の言葉に実感がこもっていた。

 14日の前回登板は2位ロッテとの直接対決だった。同学年で高校日本代表のチームメート、佐々木朗希と投げ合った。下半身を使えず、腕も縮こまり、5回で5点を失った。6回無失点の佐々木朗に投げ負け、ロッテにマジックの点灯を許した。「彼の方が圧倒的に上。一番大事な時期の大事な場面で良い投球をする人と、僕みたいに崩れていく人の差がでた」。悔しげにこぼした。

 レギュラーシーズン最後と見込まれる登板もまた、しびれる局面で巡ってきた。相手はここまで5戦5勝と好相性の西武だったが、「足が震えるのはやめてほしいと思っていた」。打者一人ひとりと対峙(たいじ)する度に、足の震えが止まらなかった。一回の先頭打者にボールが三つ続くなどこの日も本調子ではなかった。

 ただ、1週間前と同じことを繰り返すわけにはいかない。「感覚が少しでも戻ったら」と、イニング間のキャッチボールを普段よりたくさん行い、修正していった。

 145キロ前後の直球で攻め、普段はあまり使わないフォークを多投して、抑え込んでいった。六回途中での降板も、中継ぎを潤沢に注ぎ込める状況を考えれば、十分に役目を果たした。20歳は「絶好調でない中で勝てたのは心からホッとしています」。

 楽天との最終戦(25日)は14連勝中の山本由伸の先発が有力視される。沖縄・興南高から入団2年目、育てながら勝つ今季のオリックスを象徴する左腕が、最後のバトンをしっかりとつないだ。(佐藤祐生)

 中嶋監督(オ) 宮城が13勝目。「数字が物語っている通りよく投げた。1年間、けがなくやったというのはこちらからしてうれしい」

 吉田正(オ) 離脱中だが、選手会長として本拠最終戦でファンにあいさつ。「ナイスゲームでした。ここからもクライマックスシリーズ日本シリーズとしびれる試合が続くので、有休の残っている方は使って頂き、一緒に戦いましょう」

 辻監督(西) オリックスの宮城に今季6戦6敗。「これだけ負けたことは、しっかりと受け止める。やり返す気持ちでやらないと、いけないと思う」

パ・投手成績上位(21日まで)

           防御率 試 勝 敗 奪三振

①山本(オ)     1.46 25 17 5 199

②マルティネス(ソ) 1.60 21 9 4 138

③宮城(オ)     2.51 23 13 4 131

④上沢(日)     2.95 23 12 6 128

⑤伊藤(日)     2.98 22 9 9 132

オリックスとロッテの残り試合 23日 ロ―日▽24日 ロ―日▽25日 楽―オ※ ロ―ソ▽27日 楽―ロ※▽29日 ロ―日▽30日 ロ―日(※はビジター)