名人には見えていた?46手先の変化図 囲碁名人戦第6局を読み解く

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大出公二
囲碁名人戦、鶴山淳志八段のバーチャル大盤解説会【第46期囲碁名人戦第6局】
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 トップ棋士が次の手を下すとき、頭の中で先の図を描いては捨て、1枚の図に絞り込んで盤上に表す。それぞれの図は時に何十手先にも及び、読みの総量は想像を絶する。第46期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催、株式会社 明治、マニフレックス協賛)の第6局で、達人の読みのすさまじさを垣間見た。

 対局2日目、劣勢を意識する挑戦者の一力遼天元は、実戦図の白1から3と、右上の黒模様に孤立する白の一団を担ぎだした。模様を腹中から深くえぐり、右辺の黒陣変じて白陣と化す狙いを秘めた、渾身(こんしん)の勝負手だ。

写真・図版

 受けて立つ井山裕太名人も、挑戦者の勝負手を予期していた。この先十数手、両者の読みは一致し、ばたばたと手が進む。両者とも「これでいける」と踏んでいる。しかし囲碁にウィンウィンの結果はありえない。どちらかが誤っているはずだ。

 黒4のコウ取りのあと、次に…

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