その一票、過去・未来からの「厳粛な信託」 憲法から考える

有料会員記事2021衆院選

監修=江藤祥平・一橋大准教授、構成=編集委員・高橋純子
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 「投票に行こう!」。そんなかけ声はよく聞こえてきますが、そもそもなぜ投票しないといけないのか? 「有権者」と「主権者」は同じなのか違うのか――といった質問にうまく答えるのはなかなか難しそうです。総選挙の投票日を控えたせっかくの機会、日本国憲法擬人化したキャラクター「ケンポウさん」と考えました。(監修=江藤祥平・一橋大准教授、構成=編集委員・高橋純子)

 ――さて、総選挙の投票日まであと5日です。政治家の好き勝手にさせてはおかない、この国のことは主権者たる私自身が決めるんだ!という気概をもって1票を投じたいと思います。

 気合十分で大変結構ですね。でも「主権者」の意味を本当に理解していますか?

 ――ん? 「広辞苑」をひくと、主権は「国家の政治のあり方を最終的に決める権利」で、それを有するのが主権者、日本国憲法の下では主権者=国民と書いてありますけど。

 わたしの前文をよく読んでください。「主権が国民に存する」と言っておりまして、国政のあり方を最終的に決定する力が国民に帰属するという意味なんです。ただ、主権者だからといって、政治に参加する国民が無制約に、この国を勝手につくり変えて良いことにはなりません。主権者とは何かを考えるうえで、最も重要なポイントは「時間」です。

「投票する」とは、どういうことなのか? 逆に「棄権する」ということはどんな事態を招く可能性があるのか? 読み解いていきます。

 ――じ・か・ん?…

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