「集団、一斉」が嫌いなわたし 世界に対する一人だけの異議申し立て

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天草支局長 近藤康太郎
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記者コラム 「多事奏論

 大リーグに「ミスター・オクトーバー」という言葉がある。10月に活躍する選手、大舞台に強い男といった意味合いだ。昔懐かしいレジー・ジャクソンをふつうは指す。今年の大リーグも大詰めである。

 野球というより野球場が好きで、小学生のころはヤクルト・アトムズ・ファンクラブに入って神宮球場に、ニューヨークに住んでいたころはシーズンチケットを買ってメッツのシェイスタジアムに通いつめた。

 ミステリー作家のロバート・B・パーカーが、理想の野球場について書いている。米東部出身のパーカーにとって、レッドソックスの本拠地フェンウェイパークよりいいボールパークはあり得ない。「客席はグラウンドに近く、まがい物じゃない天然芝。ドームも、エアコンもない。青空の下、外気に触れている。わたしはビールが好きだ」(「Mortal Stakes」)

 危ないこともつけ加えている。「(優勝回数を示す)ペナントの数は少ない。だがテキサス人もいない。人生はアジャストメント(妥協、調節)だ」

 テキサスで、本は売れたのだろうか?

 わたしに言わせると、理想の野球場とは「客席とグラウンドが近く、天然芝。ドームもエアコンもない青空。ペナントの数は少ないが、応援団もいない。わたしはビールが大好きだ」となる。

 コロナ禍の中、プロ野球は昨…

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