第2回政治がこだわる「ふつう」、票にならない少数者の声 悪いのは自分?

有料会員記事2021衆院選

大野晴香
[PR]

 路上に置いた台の上で、手を振っている人がいる。ああ、選挙か。

 岐阜県内の女性(42)は車でそのまま勤務先へ急ぐ。生活に追われ、政治に関心をもつ余裕もない。

 3年前、夫から精神的な暴力を受けて離婚。4歳の男女の双子をひとりで育てている。朝5時半に起き、朝食後に双子を保育園に送る。夕方に仕事を終えると今度は迎えに行く。次は夕食の準備と片付け。これを繰り返す。

写真・図版
ベランダや室内には、双子の服がたくさん干されていた。女性は「保育園にも着替えを3~5着置くので服がたくさん必要」と語る=2021年10月9日、岐阜県内、大野晴香撮影

 パートでの手取りは月10万円ほど。ひとり親への児童扶養手当などを合わせ、月約17万円で暮らす。食材を多く使うとお金も時間もかさむ。月3回、子どもは一食200円以下の子ども食堂に通う。

 子育てのストレスを訴えると、自治体の職員は子をボランティアの自宅などで預かってもらう事業の利用を勧めてきた。しかし利用には平日に役所の窓口で手続きをする必要がある。仕事を休むと収入が減る。また利用ごとにお金もかかると聞き、あきらめた。

衆院選ではシングルマザーなどへの子育て支援や、選択的夫婦別姓にも注目が集まります。しかし、政治は女性たちの声を反映しているのか。そんな憤りが聞こえてきます。

 テレビをつけるのは「プリキ…

この記事は有料会員記事です。残り2034文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
Think Gender

Think Gender

男女格差が先進7カ国で最下位の日本。生きにくさを感じているのは、女性だけではありません。だれもが「ありのままの自分」で生きられる社会をめざして。ジェンダーについて、一緒に考えませんか。[記事一覧へ]