「任命されるとは思わず」 ラグビー日本代表の新主将の思い

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堤之剛
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 ラグビー日本代表が母国相手に起こした「スポーツ史上最大の番狂わせ」に心を動かされた。そして日本でのプレーを志し、海を渡った。

 彼は日本代表の新たな主将となり、23日のテストマッチのオーストラリア戦(昭和電工ドーム大分)に臨む。

 ピーター・ラブスカフニ(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ=旧クボタ)。南アフリカ出身の32歳。

世紀の番狂わせは母国のバーで

 2015年9月19日。ワールドカップ(W杯)イングランド大会の日本―南ア戦を、ラブスカフニは南アのバーで観戦していた。

 W杯優勝経験のある南アに、日本は29―32と食らいついていた。試合終了間際、ゴール前で南アが反則を犯す。日本はPGで同点を狙わず、スクラムを選んだ。リスクを取って勝利にこだわる決断から逆転トライを挙げた。

 日本の勇気に、ラブスカフニは興奮した。

 16年にクボタに加入。刺激を受けた日本代表をめざした。

 W杯日本大会直前の19年夏、居住3年の代表資格をクリアした。身長189センチ、106キロのフランカーは満を持して、代表の桜のジャージーを手にした。W杯の幕開けとなったロシア戦で、相手からボールを奪取して独走トライを決めた。チームを勢いづけ、8強入りに大きく貢献した。

 「ラピース」という愛称で慕われ、果敢に攻守で密集に飛び込んでいく献身的な姿勢は、あっというまに日本にとって欠かせないものとなった。

一本の電話

 そして、今年9月末。宮崎合宿を控えた2週間ほど前のことだった。

 電話がかかってきた。相手は、日本代表のジェイミー・ジョセフヘッドコーチ(HC)。

 主将就任の打診だった…

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