名古屋・徳川美術館で特別展「尾張姫君ものがたり」 11月7日まで
佐藤雄二
【愛知】徳川美術館で「尾張姫君ものがたり」が開かれている。尾張徳川家を陰で支えた正室・側室・息女ゆかりの品々約150点。大名家に生きた女たちの姿にせまる秋季特別展だ。
将軍家や公家の名家から嫁いで政治的な役割も果たした正室だけでなく、世継ぎを産む役割を担わされた側室に光をあてているのが特徴だ。
たとえば3代・綱誠(つななり)の側室たち。「下総(しもうさ)」は4代・吉通、「和泉(いずみ)」は6代・継友、「梅津(うめづ)」は7代・宗春の生母となったが、「梅小路(うめこうじ)」は4男3女を産んだものの全員早世し、藩主の生母にはなれなかった。
「側室にはマイナスイメージがつきまとうが、彼女たちが生きた証しを、遺品にこめられた思いとともに紹介したかった」と吉川美穂学芸員。11月7日まで。一般1400円ほか。徳川美術館(052・935・6262)。(佐藤雄二)
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