同性婚カップルの父、法廷で訴え「2人は切っても離せない存在」

米田優人
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 同性婚を認めない民法の規定は「婚姻の自由」を保障する憲法24条に反するとして、近畿などに住む同性カップルが国に損害賠償を求めた訴訟の口頭弁論が22日、大阪地裁であった。原告の父は証人尋問で、息子が同性愛者と知った時は「自分の子どもがまさか、としばらく悩んだ」と述べた。だが、食事などで交流を深めるうちに考えが変わったとし「2人は切っても離せない存在。(国には異性カップルと)平等に扱ってほしい」と訴えた。

 この日は、原告6人の本人尋問もあり、原告らは「同性カップルが安心して暮らせる社会になってほしい」と訴えた。

 同性カップルの場合、財産の相続権などは認められない。原告の川田有希さん(36)は、同性カップルには「不利益がたくさんある」と主張。8年前から川田さんと同居する田中昭全さん(44)も、川田さんを相続人として自宅を残せないのは問題だとし「日本ではなかなか(議論が)進まない。司法から法整備が必要だと言ってほしい」と求めた。

 川田さんらは、同性パートナーとの婚姻届を提出したが同性であることを理由に自治体で受理されなかったため、2019年2月に国を提訴した。国側は「憲法24条は『婚姻は両性の合意のみに基づいて成立する』と定めており、同性カップルを想定していない」として、請求を棄却するよう求めている。

 同性婚をめぐる訴訟では、札幌地裁が今年3月、同性婚を認めない民法などの規定は「法の下の平等」を定めた憲法14条に違反するとの判断を示した。

 男性パートナーと同居する40代男性はこの日の本人尋問で「日本社会が少しずつでも前進しているという、希望を見いだすような判決だった。(大阪地裁では)結婚できることに希望を持って生きていけるような判決がでたらうれしい」。女性パートナーと京都市内で暮らす坂田麻智さん(42)は、「札幌地裁判決より踏み込んで、一刻も早く、立法につながる勇気ある判決を期待しています」と述べた。(米田優人)