米財政赤字、過去2番目の315兆円 景気回復で前年度からは縮小

ワシントン=青山直篤
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 米財務省は、先月までの2021会計年度の財政赤字が、過去最も大きかった前年度からは縮み、過去2番目の2兆7720億ドル(約315兆円)だったと発表した。米経済が持ち直したためだ。バイデン政権は今後も大型の経済対策の実現をめざしており、成長と財政の安定を両立できるかが課題となる。

 前年度はコロナ危機で急減速した需要を補うための大規模な財政出動で、3兆1320億ドルと過去最大の財政赤字だった。先月までの21年度はそれに比べて約11%縮んだ。

 景気回復に伴って所得税などの税収が増え、財政赤字の国内総生産(GDP)に対する比率も、前年度の15・0%から12・4%に下がった。

 イエレン米財務長官は、赤字の縮小はバイデン政権の経済政策の成果だと強調する声明を出した。「ほかの先進国よりも力強く景気が回復しているとはいえ、まだ不安定さが残る」とも述べた。富裕層への増税とセットにした次の経済対策を実現するよう、米議会に促した。

 米経済は経済対策の効果もあって過熱気味だ。コロナ下の供給の混乱も加わって物価の上昇が続く。今後、金利が上昇すれば、政権は債務負担の問題にもより真剣に向き合わなければならなくなる。(ワシントン=青山直篤)