箱根初出場、パチンコ三昧のチームを変えた元スター監督と31歳部員

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加藤秀彬
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 23日に開催された第98回箱根駅伝予選会で、駿河台大が本戦へ初出場を決めた。かつて箱根のスター選手だった監督と、中学教師を休職した31歳部員がチームを変えた。

 「この日のためにマジでやってきた。これで負けたらしょうがないと言える強いチームになりました」

 8位での本戦出場を決め、徳本一善監督(42)はこう切り出した。自身は法大時代、2年生で1区の区間トップを獲得。箱根駅伝は4年連続で出場した。茶髪をなびかせ、サングラス姿も際立つスター選手だった。

 駿河台大の監督に就任したのは2012年。チームはひどい状況だったという。

 「たばこ、パチンコは当たり前。週末は酒を飲んで宴会。漫画の世界でした。アイドルのコンサートに行きたいと、練習を休む選手もいましたから」

 箱根出場を期待されて就任した手前、投げ出すわけにはいかない。選手の意識を変えるしかなかった。

 「パチンコ、今週は3回じゃなくて1回にしないか」

 小さな変化から、選手に呼びかけた。辛抱強く説得し、1年ずつ、過去最高のチームにすることを心がけた。

 「ようやく箱根が狙える」。そう確信を持てた昨年度、チームの勢いを後押しする選手が入部した。現在、4年生の今井隆生(31)だ。

 高校時代は長距離選手。箱根を夢見ていたが、実力不足であきらめた。大学卒業後は中学教員になり、市民ランナーとして走っていた。

 駿河台大に入ったのは、生徒指導で困難に直面したのがきっかけだった。教員の制度を使い、休職して心理学部で学ぶ。そして、かつてあきらめた箱根もめざすという新たな挑戦を始めた。

 3年生として編入した今井のチャンスは2年間だ。

 後輩への献身的なアドバイス…

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