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着床前検査を容認へ「流産減らす効果を期待」 対象の3ケースを明示

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神宮司実玲、後藤一也
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 体外受精で得られた受精卵のすべての染色体を調べ、異常のないものを子宮に戻す「着床前検査」について、日本産科婦人科学会(日産婦)は23日、学会の見解を改定し、流産を繰り返した人や、体外受精で連続して妊娠しなかった人への実施を認める方針を示した。臨床研究の中間報告から、「流産を減らす効果が期待できる」と判断した。

 受精卵の染色体の数の変化は、子宮に着床しなかったり、妊娠しても初期に流産したりする一因とされ、年齢が上がるほど起きやすい。そのため、染色体の数に過不足のない受精卵を子宮に戻すことで、流産の回避や、妊娠・出産率の向上が期待されている。

 欧米では広がっているが、有効性ははっきりしていない。受精卵を選別することは、病気や障害の排除につながりかねないとの倫理的な懸念もある。日産婦は学会の見解で、重い遺伝病がある場合や、夫婦いずれかに染色体の形の異常があって流産を繰り返す場合を除いて禁止してきた。

 日産婦は効果を調べるため、2017年から予備研究を行い、20年から大規模な臨床研究を始めた。

 日産婦が23日のシンポジウムで示した案では、対象は①流産を2回以上経験し、体外受精が必要と考えられる場合②2回以上体外受精をして妊娠しなかった場合③夫婦いずれかに染色体の形の異常がある、の三つのケース。日産婦の生殖補助医療の登録施設(3年以上)であること、施設のホームページで生殖補助医療の成績などを開示していることなどを実施する施設の条件とする。

 さらに、受精卵の状態を客観的に判断するためのガイドラインを新たにつくる。日産婦は早ければ今年度中に見解を改定する。

 日産婦の臨床研究の中間報告…

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