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着床前検査に課題、出産率下がる可能性の人も 性別を伝えるかで議論

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神宮司実玲
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 体外受精した受精卵染色体を調べて、不妊治療の成功につなげる「着床前検査」が、実施される方向になった。出産年齢の高年齢化などを受けて、体外受精の件数は増えている。着床前検査への期待も高まるが、課題は多い。

なぜ、出産率下がる人がいる?

 「誰もが出産できる可能性が高くなるわけではない」。大規模な臨床研究に先立って実施した予備研究の代表を務めた名古屋市立大の杉浦真弓教授は、こう指摘する。予備研究では、検査をした集団と検査をしなかった集団で出産率と流産率は変わらなかった。体外受精で十分に受精卵を得られ、子宮に戻せるものを選べる一部の人にとっては検査の効果があるが、すべての人に効果があるわけではなく、今後の研究が必要という。

 流産や死産を繰り返す「不育症」の研究をしている杉浦さんは「流産を繰り返すつらさの回避につながる可能性はある」とする。

 一方、不育症の患者の90%以上は自然妊娠が可能な人という。杉浦さんは「着床前検査は、自然妊娠よりも妊娠率が低い体外受精を前提とするため、自然妊娠できる人にとっては、出産率が下がる可能性もある」と話す。

 検査は、受精から5日前後の…

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