「ちょっと実入りが増えると…」 急に負担増、優しくない教育費支援

有料会員記事2021衆院選

高浜行人、桑原紀彦、上野創
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 衆院選のたびに、各党が競って打ち出す教育支援策。そもそも、今の制度は本当に支援を必要とする層に届いているのか。支援の網からこぼれ落ちる中間層が政治に望むことは――。

 「次は非課税から外れると思う」

 大学2年、高校3年、中学3年の3人の娘がいる新潟市の女性(51)は今夏、派遣社員の夫(54)からそう告げられた。夫の年収は300万円ほど。今までは住民税を納めなくてよい住民税非課税世帯で、様々な公的支援を受けられたが、給料が少し上がり、来年度からは支援の対象から外れる。そんな説明だった。

 夫は10年ほど前に大病を患い、正社員として働けなくなった。以来、一家で夫の実家に住む。次女と三女は学用品費の補助、長女は修学支援制度など、国や自治体による住民税非課税世帯が主な対象の支援を受けながら通学。女性もフランチャイズの学習塾を経営して年に50万円ほど稼ぎ、なんとかやりくりしてきた。

 いま、不安なのは教育費だ。浪人して地元の国立大に進学した長女は、来年度から国の給付型奨学金や授業料減免を受けられないか、支援額が減るかもしれない。国公立大進学をめざす受験生の次女も同じ状況になるかも――。制度を調べた結果、そう覚悟した。

 「ちょっと実入りが増えただけで、負担がすごく大きくなる。支援対象の線引きの境目にいる者としては、対象から外れたら急に何もなくなるのではなく、収入に見合ったきめ細かい支援をしてほしい」と話す。「いつまでも支援を受けてばかりではいけない」と思うが、政治には「もう少し、再配分の検討を」と望む。

年収380万円超、支援なし

 大学などの授業料減免と、返…

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