中国・ロシア、異例の日本周辺合同航海 「特定の第三国想定せず」

林望=北京、喜田尚
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 日本の防衛省が23日、中国とロシアの艦艇が津軽海峡と大隅海峡を通過して東シナ海に抜ける異例の航海をしたと発表した。

 中国国防省は23日、中ロ海軍が17~23日に日本海、西太平洋、東シナ海で初の合同巡視活動を実施したと発表した。艦艇10隻、艦載ヘリ6機が参加し、武器を使った訓練も実施したという。国際法を順守し、他国の領海には入っていないとしている。今回の活動について「中ロの全面的戦略パートナーシップを発展させ、双方の連携能力を高めるためだ」と説明、「特定の第三国を想定したものではない」とした。

 同省は「年次計画に沿ったもの」ともしているが、中国は、米英豪が中国の脅威を念頭に立ち上げた安全保障の新たな枠組み「AUKUS(オーカス)」に強く反発しており、ロシアとの協力の深化を示す狙いもあるとみられる。

 ロシア国防省によると、両軍の艦艇は合同で戦術的行動や訓練を繰り返し、航行距離は1700カイリ(約3150キロ)に及んだという。発表によると、パトロールに加わったのは両軍の艦船10隻で、ロシアからは太平洋艦隊の大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」や「アドミラル・パンチェレーエフ」、コルベット艦などが参加した。

 合同パトロールの目的について、ロシア国防省は「ロシア、中国の国旗を誇示すること、アジア太平洋地域の平和と安定を支え、両国の海上経済活動に関わる施設を守ること」をあげた。(林望=北京、喜田尚)