天井のすき間に刺さった書類 「ここに来れば請戸を思い出す」

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佐々木達也
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 東日本大震災による大津波原発事故の爪痕を後世に伝える福島県内初の震災遺構福島県浪江町立請戸小」が24日、開館した。

 記念式典では黙禱(もくとう)で犠牲者の冥福を祈った後、吉田数博町長が「約15メートルもの大津波が襲った。児童93人全員が無事で安堵(あんど)したことを、昨日のことのように思い出す」と振り返り、「災害への備えを改めて確認する場になってほしい」と、期待を述べた。

 また、震災当時6年生だった横山和佳奈さん(23)は卒業生を代表し、「初めて見る人にとっては衝撃的だろうが、家や思い出のすべてを失った私にとっては、どのような姿でも残ってくれたのはうれしい。ここに来れば、請戸の風景を思い出すことができる」と、学校への思いを語った。そのうえで「震災の記憶を伝える施設であると同時に、地元の人たちが集まる、帰る理由にする施設にもなってほしい」と述べた。

 式典では請戸芸能保存会のメンバー約10人が、震災後も受け継がれている「田植踊(たうえおどり)」も披露した。

卒業生とともに巡る

 一部が陥没した体育館の床、壁が無くなってしまった教室――。式典で思いを語った横山和佳奈さんと震災遺構として24日に一般公開された請戸小(福島県浪江町)を巡った。

 学校は海岸から約300メー…

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