食事のバランスや睡眠時間、家庭教育に注文 中国全人代で促進法成立

北京=高田正幸
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 中国の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会は23日、家庭内教育のあり方を定めた「家庭教育促進法」を可決した。適切な食事や睡眠など生活習慣にも言及した内容で、学力偏重の教育姿勢を是正し、子育て負担を軽減する狙いもあるとみられる。

 国営新華社通信によると、同法では、家庭内の教育の責任は保護者にあるとして、子どもにバランスの取れた食事や十分な睡眠を与え、心身の健康を確保しなくてはいけないと明記。道徳や順法精神を重視した「厳しくも思いやりのある」教育を求めている。

 また、営利目的の子育て指導を禁じる一方、家庭内教育のために寄付やボランティア行為をした個人や組織には税を優遇するとも定めた。地方政府には、オンライン子育てスクールの設置など保護者支援の充実を要求している。

 中国では過酷な受験戦争が子どもや保護者の大きな負担となっており、少子化の原因になっているとの見方がある。政府はすでに学習塾の非営利化や宿題規制を打ち出していたが、さらに家庭内教育のあり方にも注文をつけた形だ。

 全人代常務委員会法制工作委員会の報道官は今月18日、立法の目的について「保護者の心配を解決することだ」と語った。

 全人代は23日、陸地の国境管理を強化する陸地国境法も可決した。(北京=高田正幸)