第15回女性の政治家が増えないわけは 政治トップ生んだ韓国、台湾との違い

有料会員記事2021衆院選

聞き手・桜井泉
[PR]

 政治家になる女性の少なさが取りざたされて久しいが、今回の衆議院選挙でも女性候補者は増えなかった。背景には何があるのだろうか。家父長的な儒教文化の影響が強いとされる日本と韓国、台湾の女性の政治参画に詳しい政治学者の申琪榮(シン・キヨン)さんに聞いた。

独裁体制から脱した歴史

 ――日本、韓国、台湾を比較し、女性の政治参画に関する研究をされています。いずれも男性優位の儒教文化の影響を強く受けているとされる地域ですが、どんな違いがあるのでしょうか。

 「国政における女性議員の比率は、台湾が約4割、韓国が約2割なのに対して、日本の衆議院(解散前)は10・1%しかありません。今回は、『候補者男女均等法』が3年前に制定されてから初めての衆議院選挙ですが、女性候補は、前回(2017年)と同じ17・7%にとどまりました。韓国では13年に朴槿恵(パク・クネ)大統領、台湾も16年に蔡英文(ツァイ・インウェン)総統という、トップの女性政治指導者が生まれています」

 ――韓国や台湾と比べて、日本で女性の政治家が増えていかない理由はどこにあるのでしょうか。

 「韓国と台湾は、候補者や議席の一定の割合を女性にあてるクオータ制を導入しています。日本の法律では、候補者数の男女均等は、『政党の努力義務』に過ぎず、拘束力がありません。その意味で政党の果たす役割が大きく、本気度が問われるのですが、党の公認候補には、男性が圧倒的に多い現職議員が最優先されるのが現実です」

2大政党の力が接近し、政権交代が繰り返されてきた韓国と台湾。日本との違いは、クオータ制の導入だけにとどまりません。歴史をひもときながら、日本に足りない視点を考えます。

 ――日本でも今年の候補者男女均等法の改正時に、超党派の議員連盟が、女性候補者の割合の数値目標設定を義務化しようとしましたが、自民党などの反対で実現しませんでした。韓国や台湾との違いは、どこにあるのでしょうか。

 「背景にあるのは、歴史の経…

この記事は有料会員記事です。残り1433文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
2021衆院選

2021衆院選

ニュースや連載、候補者の政策への考え方など選挙情報を多角的にお伝えします。[記事一覧へ]

連載問われる民意2021(全18回)

この連載の一覧を見る