業績悪化の証明、最初だけ? 雇調金膨らみ強まる「要チェック」の声

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山本恭介
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 コロナ禍の特例対応で支出が5兆円に迫る雇用調整助成金(雇調金)をめぐり、利用企業による業績悪化の証明が、初回申請時だけですむ運用を問題視する声があがっている。要件を満たさない企業も利用している可能性がある。25日にあった厚生労働省の審議会でも、チェックを厳しくするよう求める意見が出た。

 「業況が回復し、適用要件に該当しなくなった企業には支給する必要性はない。速やかに確認することが重要だ」。25日の審議会で、委員の一人が訴えた。

雇用調整助成金

企業が休業などを迫られても従業員の雇用を守って休業手当を払ったら、国から助成金を受け取れる制度。本来の助成は1人あたりの日額上限8265円、休業手当の最大3分の2だが、政府がコロナ禍対応で昨年春から内容を拡充。現在、業績が一定以上悪化した企業には「業況特例」として日額上限1万5千円、最大10割を助成している。それ以外は原則、日額上限1万3500円で最大9割。

 焦点は雇調金の「業況特例」と呼ばれる要件だ。3カ月の月平均売上高が前年か前々年同期より3割以上減なら該当する。雇調金の9月の支出2100億円のうち、約5割が業況特例によるものだった。大企業に絞ると7割を業況特例が占める。

 雇調金を継続して使う企業は支給申請のたびに休業実績の書類などを出し直す。だが、業績悪化の証明書類は初回だけ。2回目以降は不要になっているという。

 業況は業界ごとに異なる。飲食、観光業などは引き続き事業環境が厳しい一方、製造業などでは急回復した分野もある。

 チェックを求める声が強まる…

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