「地面が満開になったね!」 息子のことば、3年後トロフィーに

有料会員記事

仲程雄平
[PR]

 3年前、サクラが散った4月のこと。

 自転車をこいで息子(当時5歳)を保育園に送るのが、毎朝の私の役目だった。

 息子を抱え上げ、自転車のチャイルドシートに乗せる。

 「全速前進!」

 私のかけ声に、息子が「アイアイサー!」と応じる。

 いつもの掛け合いをして、グッとペダルを踏み込む。

楽しい20分

 名古屋市瑞穂区の保育園まで20分。自転車をこぎながら、後ろに座る息子に声をかける。

 小学生の登校班を見ては、「(息子も)小学校に行くようになるんだよ」。

 川を見ては、「この川は海につながってるんだよ」。

 時間に余裕があるときには、「探検道、探検道」と言って細い路地に入り、回り道で保育園に送り届けた。

 毎朝、何かしら発見のある、楽しい20分。

 その日も、サクラの名所として有名な山崎川沿いを走った。

 青い若葉が目立つようになったサクラの木々たち。

 「散っちゃったねえ」

 毎年の決まり文句を言った私に、息子が声を上げた。

 「地面が満開になったね!」

 視線を落とすと、地面にはびっしりとサクラ色の花びらが。

 なるほど、そういう見方もあるんだな、とうならされた。

東京・帝国ホテル

 そして3年半が過ぎた、今年の10月11日。

 東京・帝国ホテルの「桜の間…

この記事は有料会員記事です。残り794文字有料会員になると続きをお読みいただけます。