どうなる「核ごみ」文献調査 北海道寿都町長選が26日投開票へ

伊沢健司
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 「核のごみ」(原発から出る高レベル放射性廃棄物)の最終処分場の選定に向けた全国初の「文献調査」が進む北海道寿都町で26日、町長選が投開票される。文献調査の中止を掲げる前町議で新顔の越前谷由樹氏(70)と、調査推進で6選をめざす現職の片岡春雄氏(72)の一騎打ち。人口約2800人の町の選挙結果は、最終処分という国策に影響を与えそうだ。

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 国内の原発が動き始めてから半世紀以上経つなか、人口約2900人の漁業のまちで、初めて動き出した最終処分場の選定プロセス。トップが下した「政治的判断」に、町民の賛否は割れている。今月21日告示、26日投開票の町長選を前に、この1年の「核のごみ」をめぐる議論を3回にわたり追う。

 寿都町では、片岡氏が昨年8月、文献調査に伴う国の交付金に期待し、処分場の問題に「一石を投じる」として応募検討を表明した。町議会、地元の産業団体、町民の賛否が割れるなか、反対派の求める住民投票をせず2カ月後の昨年10月に正式応募した。

 町長選は4回連続無投票で、今回が20年ぶりの選挙戦となった。

 越前谷氏は、町民の分断を解消するには文献調査の中止が必要だと訴えた。町の予算が膨らんでいると指摘し、調査で得られる交付金には頼らず「身の丈にあった財政改革」を掲げた。

 一方、片岡氏は漁業や農業を振興し、若い世代の働く場をつくると強調した。処分場選定の次の調査へ進む前に住民投票をすると条例で決めたことを踏まえ、文献調査の継続を訴えた。

 町議補選(被選挙数1)も26日に投開票される。文献調査の賛成派と反対派の新顔2人による争いとなっている。(伊沢健司)