堂々とした投球に隠した素顔 ヤクルト奥川、頼りにしたのはあの先輩

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構成・藤田絢子
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 「シーズンの初めのころは優勝ってよくわからなかった。1年間、みんなが優勝を目指して必死に頑張る姿を見てきたので、自分もそこに乗っかりたいと思ってやってきました」

 そう語るのは、6年ぶりにリーグ優勝を果たした東京ヤクルトスワローズの奥川恭伸投手だ。入団2年目、今年20歳になったばかりの若き右腕が、記者に等身大の思いを明かしてくれた。

 ペナントの行方を左右する10月8日からの阪神との3連戦。「天王山」の初戦を任された。直前の取材で奥川は、堂々としていた。

 「重要な試合になることはわかっている。こういう機会はなかなか少ないと思いますし、緊張感のあるゲームは投げていてすごく楽しい」

 結果は七回途中1失点で9勝目。石川・星稜高時代、春夏通じて4度甲子園に出場した投手は肝が据わっている。記者はうなった。

 だが、実は――。奥川は意外なことを語り始めた。

 「もともと、すごく緊張するんです。試合中は足の震えが止まらなくなる。止まらないから、震えながら投げています。プロになっても、試合前はクラブハウスで落ち着かない」

 「10月8日の阪神戦は、特に大事ということで緊張していました」

 2年目の今季、球団の育成プランにそって、ほぼ中10日で先発した。プロの世界で感じる重圧は、想像以上だったという。

 「体のしんどさ、一番は気持ちのしんどさ。プロは絶対に結果を出さないといけない世界。アマチュア時代は、ある一定期間の緊張感でよかったけど、それが1年間続く。でも、大きな経験と思って投げてきました」

 頼りにしたのは、チームのあの先輩だった。

 今年、大学からプロ入りした…

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