「新しい資本主義」めざし、11月上旬にも提言案 初会合で首相指示

古賀大己
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 岸田文雄首相が目指す「成長と分配の好循環」をどう実現させるのか議論する「新しい資本主義実現会議」(議長=岸田首相)の初会合が26日、首相官邸で開かれた。首相は、人への投資の強化など岸田内閣が最優先で取り組むべき課題について、11月上旬にも緊急提言案として取りまとめるよう指示した。

 同会議は全閣僚と、「日本資本主義の父」とされる渋沢栄一の玄孫でコンサル会社代表の渋沢健氏ら15人の有識者でつくる。首相は会合で「成長と分配の好循環が重要との認識、そうした目標の実現に向けて官と民がともに役割を果たし、あらゆる政策を総動員していく必要があることが共有できた」と話した。

 同会議の立ち上げの背景には、安倍政権から9年近く続いた経済政策アベノミクス」のもとで企業の内部留保が増える一方、働き手の実質賃金が十分に上がらなかったことへの反省がある。議論を通じて、「分配」における政府や企業などの役割分担を明確にしたい考えだ。企業が得た利益などの「果実」が働き手に行き渡る方策などを考え、「分厚い中間層」の再構築をめざす。岸田内閣の経済政策の土台となるビジョンも策定する方針だ。

 首相はまた、「デジタル田園都市国家構想実現会議」やデジタル臨調、「新たな全世代型社会保障構築会議」、公的価格のあり方を検討する「公的価格評価検討委員会」をつくり、実現会議と連携して議論を進める考えも明らかにした。(古賀大己)