ずさんなパソコン調達でお蔵入り続出 年金機構のムダを検査院指摘

後藤遼太
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 日本年金機構が市町村などに貸し出すために調達したノートパソコンについて会計検査院が調べたところ、2018~19年に調達した約3千台のうち約1300台が活用されていなかったことがわかった。少なくとも1億円以上がむだになったとして、検査院は26日、機構に改善を求めた。

 機構は厚生労働省からの委託で、年金に関する個人情報を管理する「社会保険オンラインシステム」を運用。年金の相談を受ける市町村や年金事務所に、システムにアクセスできるノートパソコンを貸している。

 機構が18~19年にNTTデータなどからリースした約3千台を検査院が調べたところ、20年度末の時点で約1千台が機構本部で保管されたままだった。市町村と年金事務所に貸し出された約2千台のうち約300台は、全く使われていなかった。

 この計約1300台のうち、リース自体が不要だったなどとされた約850台(調達額約1億1400万円)を、検査院はむだと指摘。市町村の需要を調べないまま調達するなどした約450台(同約6600万円)についても、少なくとも一部がむだになっている可能性があるとした。

 検査院は機構に対し「市町村の需要を考慮して調達数量を算定すること」「使われない場合は理由を把握すること」などを求めた。

 一方、機構は取材に対し、「部署間の情報共有や、市町村のニーズの把握が不十分だった」と説明。本部で保管していた約1千台のうち約300台は、調査後に貸与のめどが立ったほか、残り約700台は在宅勤務の職員に貸し出しているという。機構は「年金情報などの個人情報は閲覧できない設定にしており、用途の変更に問題はない」としている。(後藤遼太)