真鍋淑郎さんに文化勲章 若い研究者へ「微力ながら今度は私が…」

小堀龍之
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 今年の文化勲章は、ノーベル物理学賞の受賞が決まった米プリンストン大学上級研究員の真鍋淑郎さん(90)らに贈られることになった。真鍋さんは大気中の二酸化炭素が増えると地表の温度が上がることを数値で示した、地球温暖化予測研究の世界的な第一人者だ。米国在住だが海洋研究開発機構(本部=神奈川県)フェローでもあり、機構を通じて談話を発表した。

 「この度、文化勲章をいただくこととなり、大変光栄に思います。地球温暖化は人類共通の喫緊の課題になっておりますが、これまで私が60年を超える長きにわたり取り組んできた研究が、スーパーコンピューターなど科学技術の著しい発展や国際的な関心の高まりなどに後押しをされ、今日の地球温暖化研究の礎となりましたことは、私にとりまして非常に喜ばしいことです」

 「現在、この地球温暖化の解決に向けて国内外の多くの研究者が協力して取り組んでおり、その姿を非常に頼もしく思うとともに、新しい時代を担う若い研究者の皆さんが、これからも国際的な研究の世界に飛び込み、このような人類の未来を拓(ひら)く取り組みのために、国の枠を超えてご活躍されることを心より願っております」

 「ここまでの道は決して平坦(へいたん)ではありませんでしたが、たゆまず研究に取り組むことができたのも、常に私を叱咤(しった)激励し、共に研究に取り組んでまいりました多くの方々のご助力の賜物(たまもの)と、心から感謝申し上げるとともに、微力ながら今度は私が次の世代を支えていきたいと思っています」(小堀龍之)

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 真鍋淑郎氏(まなべ・しゅくろう)90歳。地球の大気の状態の変化を、コンピューターで再現する方法を開発。二酸化炭素の増加による地球温暖化について理論的基礎を確立し、警鐘を鳴らし続けてきた。米プリンストン大上級研究員。海洋研究開発機構フェロー。96年朝日賞。18年クラフォード賞。21年ノーベル物理学賞