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過労自殺、半数が発症後6日以内に死亡 うつ病などの精神疾患

橋本拓樹、山本恭介
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 2012~17年度に労災認定された過労自殺のおよそ半数が、精神疾患の発症から6日以内に起きていることがわかった。発症から期間が短いほど自殺が起きやすい傾向が出たという。厚生労働省が26日に公表した「過労死等防止対策白書」の中で明らかにした。

 厚労省によると、12~17年度に業務上のストレスによる精神疾患で労災認定された過労自殺は497件あった。このうち約半数の235人が、うつ病などの発症から6日以内に亡くなっていた。7~29日は93人、30~89日は75人だった。360日以上は46人だった。

 発症に影響したとみられる出来事(複数項目への該当もあり)は「恒常的な長時間労働」(201人)が最多だった。「仕事内容・仕事量の(大きな)変化」(177人)、「2週間以上にわたって連続勤務」(109人)も多かった。

 一方、亡くなる前に病院で受診したことを確認できたのは4割弱の179人だった。とくに発症直前1カ月間の時間外労働が160時間を超えるなどの「極度の長時間労働」があった88人のうちの受診者は2割強にとどまった。

 厚労省の担当者は「発症につながる大変な出来事が起きてから慌てて対策を講じても間に合わない。日ごろからストレスチェックや相談態勢を整えておくことが大事だ」と呼びかける。

 白書によると、20年のフルタイムの働き手の年間総実労働時間は1925時間で、データのある1993年以降で最も少なかった。だが、精神疾患による労災認定は608人で前年度より100人ほど多かった。死亡者は81人で7人少なかった。(橋本拓樹、山本恭介)