【解説】海外からも私の1票 「在外投票」までの三つの手順

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手順1 まずは名簿に登録

 仕事や留学などで外国に住んでいる人も、衆院選で投票できます。これを「在外投票」といいます。

 この制度を利用するためには、事前に「在外選挙人名簿」に登録する必要があります。住んでいた市区町村に転出届を出した後、そこの選挙管理委員会(選管)で申請します。

 もし申請せずに渡航してしまっても、在外公館の領事窓口で申請できます。いずれの申請も、パスポートなどの本人確認書類を忘れないでください。

 これで終わりではありません。

手順2 次に住所を届ける「在留届」

 外国での生活を始めたら、現地の住所などを記入した「在留届」を、インターネットか近くの在外公館で提出します。これで国外の住所が確認されたら、ようやく名簿に登録されます。

 登録後、投票に必要な「在外選挙人証」が交付されるので、大事に保管しておきましょう。

 これで在外投票の準備が整いました。

手順3 いざ投票!やり方は二つ

 外国からの投票方法は、「在外公館投票」と「郵便等投票」の二つがあります。

 在外公館投票は、近くの日本大使館や総領事館に行き、そこに設置された投票所で投票する方法です。公示翌日から投票でき、締め切りは各在外公館ごとに定められています。

 投票には、在外選挙人証とパスポートが必要です。

 外務省によると、今回の衆院選在外投票は、世界226の在外公館で実施されます。一方、新型コロナウイルスや治安悪化などを受け、ラオスやサモア、アフガニスタンシリアといった太平洋諸国や中東を中心とした計15カ所で実施が見送られました。こうした地域では、代わりに郵便での投票を呼びかけています。

もう一つの方法「郵便等投票」

 在外公館で投票しない場合、郵便で投票できます。

 まず、自分が登録されている市区町村の選管あてに、投票用紙の請求書と在外選挙人証を国際郵便で送ります。投票までに必要な日数を考慮して、早めに請求する必要があります。請求はいつでもできます。

 投票用紙と投票用封筒が日本から届いたら、投票する候補者名と政党名を記入して、再び選管に送付します。選挙期日の投票所閉鎖時間までに投票所に届けば、投票完了です。

 ただ、今回の郵便投票では、新型コロナの影響による郵便の遅れや、解散から投開票日まで戦後最短という日程になったことなどから、投票の一部が間に合わない可能性が出ています。

 このほか、一時帰国した場合は、在外選挙人証を提示すれば、日本に住む人とおなじように自分が登録されている自治体の選管が指定した投票所で投票できます。期日前投票や不在者投票も可能です。

ネットでできないの?

 総務省によると、在外投票による投票率は、前回17年の衆院選では小選挙区で21・18%、比例代表で21・48%でした。投票率の低さは、手続きの煩雑さが大きな原因と考えられます。

 世界では、エストニアなどの一部の国でインターネット投票が導入されています。セキュリティー面などの課題は多いですが、日本も在外投票への導入を念頭に、実証実験を一部の自治体で始めています。