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アルツハイマー新薬、治験データ提出開始 米イーライリリー

ニューヨーク=真海喬生
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 米製薬大手イーライリリーは26日、開発中のアルツハイマー病治療薬「ドナネマブ」の早期承認に向け、米食品医薬品局(FDA)に臨床試験(治験)データの提出を始めたと発表した。効率的な審査のためデータは今後も随時提出し、FDAが順次審査する。同社は26日の決算会見で、来年後半に審査結果が出るとの見通しを示した。

 世界の認知症患者は約5千万人おり、その7割がアルツハイマー型とされる。高齢化で今後も患者は増えると見込まれ、治療薬のニーズは高い。

 FDAは6月、米バイオジェンと日本のエーザイが開発した「アデュカヌマブ」を承認した。脳内にたまるアルツハイマー病の原因とされる物質「アミロイドβ」を標的とし、認知機能の低下を長期間抑えることを狙った新しいタイプの薬だ。ドナネマブも同様にアミロイドβを標的とした、早期のアルツハイマー病患者向けの薬だ。イーライリリーは二つの薬の有効性を比べる試験も行うという。

 ただ、FDAはアデュカヌマブの承認に際し、「有効性について不確実性が残る」などと指摘し、追加治験で有効性を検証する条件を付けた。まだ使っていない病院が多く、米バイオジェンは今月20日、7~9月期の売上高が30万ドル(約3400万円)と普及が遅れていることを明らかにした。そのため、ドナネマブなど後続薬の有効性に注目が集まっている。(ニューヨーク=真海喬生)