コロナ後見据えた経済再生策を 政治に「新たな風」望む

2021衆院選

聞き手・阿部浩明
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食品会社経営 嘉堂聖也さん(43)=北海道函館市

 北海道産の食材を生かした菓子や総菜をつくる会社を経営しています。新型コロナウイルスの影響で、取引先のホテル・飲食業や土産店などの売上高は大きく落ち込んでいます。道中小企業同友会函館支部の支部長を務めていますが、コロナの影響はなお深刻です。冷え込んだ経済の早期再生をまずは望みます。

私の争点@北海道

 1年半以上続くコロナ禍の中で行われている衆院選。有権者は政治に何を思い、どんな政策を望むのか。北海道内各地で聞いた。

 経営する会社では、ネット販売や物産展事業の拡大などに努め、売上高は前年比増を確保しましたが、コロナ対策などで経費がかさみ、収支は赤字となりました。それでも新たなチャレンジを試み、コロナ収束後につながる「芽」は残そうとしています。

 体力の弱った企業やコロナ禍でも挑戦する企業を助ける「動力」として重要なのが補助金です。現場のニーズに合わず、使い勝手の悪い制度もあります。行政が机上で描いた制度は、いったん決まると融通がきかないのも問題です。制度の策定段階からしっかり実情を受け止めてほしいのですが、国と地方の政治家の連携の悪さもあり、現場の声がなかなか政治に届いていません。

 フードロス運動の一環で、未利用品や規格外の野菜などを困窮者に寄付する活動もしています。経済が回ってお金やモノが地域で循環しないと、こうした取り組みにも限界が生じてきます。

 選挙中は耳に心地よい演説や公約があふれます。それを本当に実行してくれるのかを見極め、政権交代も視野に入れて投票先を考えたいです。

 誰のために、どこを向いて政治をするのか。最近の政治のあり方には不信感を抱くし、「政治とカネ」の問題も不透明です。こうした政治を打破するためにも、いま一度、国民や地域がともに歩を進められるような「新たな風」を吹き込む必要があるように思います。(聞き手・阿部浩明)

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