「核ごみ」調査推進の現職6選 町での議論に残る課題 北海道寿都町

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伊沢健司、佐野楓
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 「核のごみ」(原発から出る高レベル放射性廃棄物)の最終処分場選定に向けた文献調査が争点となった26日の北海道寿都町長選は、調査推進の現職・片岡春雄氏(72)が、中止を掲げた新顔で前町議の越前谷由樹氏(70)を破り、6選を果たした。片岡氏は当選後、「行政運営は託されたが、最終処分(の問題)について託されたとは思っていない」と述べ、文献調査から次の段階の調査へ進む前に住民投票をする考えを改めて示した。

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 国内の原発が動き始めてから半世紀以上経つなか、人口約2900人の漁業のまちで、初めて動き出した最終処分場の選定プロセス。トップが下した「政治的判断」に、町民の賛否は割れた。この1年の「核のごみ」をめぐる議論を3回にわたり追う。

 20年ぶりの選挙戦となった町長選は投票率が84・07%で、片岡氏が1135票(56%)、越前谷氏が900票(44%)を獲得した。その差は235票だった。

 片岡氏は当選後の26日夜、報道陣に「相当厳しい票差だと思う。私の思いが今回の選挙で伝わっていない現実も目の当たりにした」と話した。

 町長選では、農業や漁業を振興し雇用の場をつくると強調する一方、自身が応募を主導し昨年11月に始まった文献調査の賛否については「争点ではない」と主張した。住民投票を前提に来秋までの2年間の文献調査を続け、町民が核のごみの問題についての知識を得る必要性を繰り返した。

 ただ、文献調査を巡り町内は大きく割れた。片岡氏は「(文献調査を)いま止めるんだという思いで相手候補に一票を入れた人も相当数がいる」と話し、敗れた越前谷氏は「町民の声が900票もあったと受け取っている」と語った。

 片岡氏は昨年8月、調査に伴…

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