3月の津波注意報 避難は半数 亘理の沿岸住民 車渋滞は少なめ

石橋英昭
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 宮城県内で最大震度5強を観測し、津波注意報が出された3月20日夕方の地震の際、亘理町の沿岸部の住民で避難をした人の割合は52・6%にとどまったことが、同町などのアンケートでわかった。津波警報が出た2016年11月の福島県沖地震の同種調査では、避難率は63・8%で、今回10ポイント余り下がった。

 亘理町と東北大災害科学国際研究所、サーベイリサーチセンターが、東日本大震災の津波浸水域に住む1千世帯を対象に調査。445件の回答を得た。今回の地震は午後6時9分発生、同11分に津波注意報が発令され、町は同32分、避難指示(緊急)を出した。

 避難した人の避難開始時刻を調べると、避難指示の直後に上昇し、発災30分後の避難率は約6割で、前回調査の約3倍。発災45分後には9割以上が避難していた。避難指示を待たず、自主的に避難を始めた人も少なくなく、早期避難が徹底されてきたといえそうだ。

 一方、避難しなかった人に理由を尋ねると「大きな津波は来ないと思った」が67・7%と最多。この理由は前回調査より10・5ポイント多かった。両地震では同様に避難指示が出されたが、前回は津波警報、今回は注意報と、津波情報の程度の違いが住民の避難行動に影響したとみられる。

 避難手段は「車」が94・8%。そのうち15%の人が「渋滞に遭遇した」と答えた。亘理町沿岸部は高台がなく、町は車避難を想定した計画を策定している。東北大の佐藤翔輔准教授は、「事前の計画や訓練があったため、渋滞は少なく、車避難は比較的スムーズだった」と評価している。石橋英昭