「被爆地出身総理として思いを胸に刻み進む」 坪井直さん死去で首相

核といのちを考える

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 日本原水爆被害者団体協議会代表委員で広島県原爆被害者団体協議会理事長の坪井直(すなお)さんが死去したことについて、岸田文雄首相は27日夜、「被爆地出身の総理大臣として核兵器のない世界の実現に向けて坪井さんの思いを胸に刻みながら、前に進んでいく覚悟だ」と述べた。首相官邸で記者団の取材に応じた。

 坪井さんは2016年5月、米国の現職大統領として初めて広島を訪れたオバマ氏と対面した。首相は「印象に残っているのは、被爆者の思いを坪井さんが直接、大統領に訴えておられた姿だ。今でもあのときの光景が浮かぶ」と思い出を語った。

 一方、坪井さんが核兵器禁止条約への日本の参加を求めてきたことを問われ、「核兵器のない世界という大きな目標に向けて出口に当たる重要な条約だ」と説明。その上で、「核兵器国は一国もこの条約に参加していない。この現実を前に、外務大臣の経験の中で、核兵器国を動かさなければ現実は少しも変わらないという厳しい現実に何度もつき当たり悩んだ記憶がある」と語った。

 さらに、「唯一の戦争被爆国日本として、核兵器国を動かして現実を変えていく努力をする責務があると信じている。具体的な行動をし、責任を果たしていきたいと強く思っている」と強調。「その最初のとっかかりが唯一の同盟国であるアメリカであると信じている」とし、「バイデン政権と意思疎通を図りながら努力を進めていきたい」と語った。

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