政治話が苦手な政治学者、投票日前に語る「選挙だけが政治じゃない」

有料会員記事2021衆院選

聞き手・高橋健次郎
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 「政治の話は苦手なんですが……」

 名古屋大学法学研究科教授の田村哲樹さん(51)は「政治学者」ですが、衆院選を目前にした取材の冒頭、問わず語りにこう切り出しました。私たちの生活と政治との結びつきを考えるにあたって、田村さんが大事だと思うことは何か、うかがいました。

 ――いま「政治の話は苦手」とおっしゃいました。

 私は「政治学者」ですが、国会や霞が関のことには詳しくないのです。

 ――しかし、政治と言えば国会や議員、官僚などが浮かびますが……。

 政治のイメージは、その通りかと思います。政治学でも通常、政治家や官僚、議会や選挙を研究します。

 でも、政治って何だろうと考えたとき、政治家や国会、選挙だけを政治だと捉えるのは、政治というものの概念が「狭い」と思うのです。

写真・図版
田村哲樹さん=2021年10月、名古屋市千種区の名古屋大

 政治とは、人々に関わる問題について「こうしよう」と決めることです。日本の国会議員は、主に日本に住む人々に関わることを決めています。これは確かに政治です。ただ、家族や地域、学校、クラブ活動やサークル活動でも、夫や妻、生徒、部員といった人たちは、そのメンバーに関わることを決めていませんか。家事や育児の分担、地域のルール作りなど、私たちの身近なことを決める時、そこにも政治があると考えています。

 田村哲樹さんは、日常生活の中に政治を見いだし、解決していくことが大事だと指摘します。それはなぜか。身近な問題を政治につなげる新しい動きについて投開票日直前に解説する「選挙だけが政治じゃない」論。

 ――田村さんは育児休業を取…

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