ソニー、TSMCの工場新設に協力表明 熊本の用地提供を検討か

鈴木康朗、内山修
[PR]

 ソニーグループは28日、半導体の受託生産で世界最大手の「台湾積体電路製造(TSMC)」が日本につくる工場に協力する方針を表明した。ソニーは熊本県の工場に隣接する約21ヘクタールの土地の取得意向を、地元の菊陽町に伝えていた。この土地をTSMCに提供するとみられる。

 TSMCの新工場は2022年に着工し、24年の稼働をめざしている。

 ソニーグループの十時裕樹副社長は28日の21年4~9月期決算の説明会で、TSMCとの協業について「日本での半導体工場運営のノウハウを生かし、新工場の立ち上げに協力していくことを検討している」と話した。新工場で生産した半導体をソニーが購入するとみられる。「詳細は協議中」としているが、TSMCの新工場への出資も検討する模様だ。

 TSMCの日本進出をめぐっては、今月14日、TSMCが約5千億円ともみられる日本政府の資金支援を前提としたうえで、新工場の建設方針を表明した。

 ソニーは、デジタルカメラなどに使われる画像処理用の半導体「イメージセンサー」のシェアで世界首位だ。イメージセンサーのシェアでソニーを追い上げる韓国・サムスン電子は、イメージセンサーに組み込む先端のロジック半導体も自社で生産している。TSMCが菊陽町で半導体を生産することになれば、イメージセンサーの仕様に合わせたロジック半導体の開発がしやすくなる利点がありそうだ。

 ソニーグループの吉田憲一郎社長は5月の経営方針説明会で「ロジックを安定的に調達することは非常に大事」と話していた。(鈴木康朗、内山修)