ローマ教皇カナダへ 寄宿学校跡地に子どもの遺体多数、謝罪するか

ローマ=大室一也
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 カナダ同化政策のため先住民の子どもたちが強制的に教育を受けさせられていた寄宿学校の跡地から、多数の子どもの遺体が見つかった問題をめぐり、ローマ教皇庁(バチカン)は27日、フランシスコ教皇カナダを訪問すると発表した。学校の多くはカトリック教会によって運営されており、トルドー首相は教皇にカナダで謝罪するよう求めていた。

 教皇庁によると、カナダのカトリックの司教会議が、先住民との和解の過程でフランシスコ教皇カナダに招いた。訪問時期や、教皇が謝罪するのかは明らかにされていない。12月に先住民らがバチカンで教皇と面会する予定で、教皇が謝罪するか注目されている。

 今年5月、カトリック教会が運営していた寄宿学校跡地から約200体の子どもの遺体が見つかると、フランシスコ教皇は6月にバチカンであった一般信者向けのスピーチで「悲しんでいる」と述べ真相の解明を求めたものの、謝罪はしなかった。一方、カナダの枢機卿らは9月、「我々のカトリックの仲間によって重大な虐待があった」と認める謝罪を公表していた。

 フランシスコ教皇アルゼンチン出身。2015年にボリビアを訪れた際、スペインなどによる中南米征服の歴史に触れ、「神の名の下に、先住民に対し、たくさんの深刻な罪が犯された」「アメリカ大陸征服の際、先住民に行われた犯罪行為について謙虚に謝罪したい」と述べた。教会の布教の一方で、先住民の虐殺や奴隷労働があった負の歴史について歴代の教皇より踏み込んだ表現で謝った。(ローマ=大室一也)