台湾、欧州の友好国へ働きかけ強化 経済連携テコに支持拡大狙う

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台北=石田耕一郎、ベルリン=野島淳
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 台湾の蔡英文(ツァイインウェン)政権が、正式な外交関係を持たない欧州の友好国への働きかけを強めている。呉釗燮(ウーチャオシエ)外交部長(外相)をスロバキアとチェコに、企業幹部を率いる経済官僚らを両国とリトアニアに派遣。この3カ国は中国の経済協力に期待しながら肩すかしに遭っており、台湾は経済関係の強化を通じて、欧州での支持拡大をめざす考えだ。

 呉氏は27日から訪問しているチェコで、昨年に訪台した上院議長と会談。共同会見では、旧ソ連の武力弾圧を経験したチェコの歴史と中国の圧力を受ける台湾の現状を踏まえ、「強権体制の脅しには団結して対応する必要がある」と訴えた。台湾外交部(外務省)によると、呉氏は先立って訪れたスロバキアでは外務次官らと会談した。

 両国とリトアニアはもともと大国ロシアへの警戒感が強く、北大西洋条約機構(NATO)にも加盟する親米国だ。一方で、中国が欧州で進める経済協力の枠組み「17+1」に参加し、「一帯一路」に絡むインフラ投資に期待してきた。

 だが、3カ国はこの枠組みから期待通りの利益を得られていない。リトアニアはすでに離脱を表明。3カ国の対中貿易依存度は高くなく、スロバキアとチェコは台湾の大手電機メーカー鴻海(ホンハイ)精密工業の工場を受け入れている。現状では、対中関係を維持しつつ、台湾との経済協力の強化も模索している格好だ。

 EU全体でも、「価値観と利…

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